『ぼくの好きな先生』 番外
みなさま、こんにちは。
水素職人、さいとうです。
さて、「ぼくの好きな先生」と題して、
「なぜ、汗をかくのか」ってのを説明しているシリーズ。
ちょっと番外編として、小学校の先生を。
いまでは、教科制も珍しくなくなってきているそうですが、
私の時代の小学校ですから、担任が全教科を受け持っていたわけです。
でも、その先生は「絵画」がお好きだったのか、
絵の勉強には力を入れてらっしゃいました。
普通の小学生より、絵は描いていたと思います。
当時は、比較する人がいないので、常識だと思っていましたが、
中学校に行って、「あ、それって、俺だけなの、、、」って
ちょっとした地域差のカルチャーショックってのですかね。
そんとき初めて知る、自分の非常識さ加減。
静物画、風景画、博物画、人物画、著名作品の模写、
「こどものレベル」でしかありませんが、良く描いていたものです。
模写がいちばん好きでした。 次いで、人物画。
あ、好きなだけで、決して上手とか、賞をとったとかではないですよ。
それこそ、小学生ながら「下手の横好き」って自分で言ってました。
で、この先生なんですけど、「言葉遣い」に長けて居られる人でした。
言葉の選び方とでも言うのでしょうか、
同じことでも、異なる表現を何度もして、「そういう言い方もあるんだぁ」と
職人少年、まんがのごとく、自分の顔に絵の具を付けながら先生の教えを受けていました。
つけたくてついているわけではなく、指も使って色を塗ることがあったので、大抵、顔のどこかに絵の具がついていました。
厳しい教えの先生だったのですけど、その言葉に
「ホネのある絵を描けぃ!!」ってのがありました。
いわゆる、「骨のある奴」などと表現される、筋の通った、しっかりした、気骨ある、絵って意味も込めて言っておられたとも思いますが、
そのままストレートに、「人物画には骨格を入れろ」って教えでした。
もう、こっちは まんがばぁっかり読んでる小学生ですから、
当時は、ジャンプよりはチャンピオン、コロコロ、ボンボン、
少年チャレンジ、マンガくん、りぼん、花とゆめ
くらいは、ずっと好きで好きで読んでいるわけでして。
どうしても、登場人物に影響を受けて、「まんが絵」を描くわけです。
そうすると、「この人物にはホネが無い!」って
「お前の絵にはホネが無い!」って叱られるって寸法です。
どの骨が、どの骨の どれくらいの大きさで、
どの関節が どこまで曲がるかっってのを考えろって、
小学生、なぜか怖がる「理科室の標本」をしっかり見せられましたね。
理由もなく怖がる子には、
「自分の体にも同じもんが入ってるんだ、怖いわけあるか!」って、
いつ頃からか、学研 科学の付録の 全身骨格を机に置いて
絵をかくようになりました。
そのうちに、あまり矛盾のない人物像が描けるようになりまして、
いまでも、極端なディフォルメのされた漫画の登場人物には違和を感じますね。
逆に、ちょっとくらいずれていても、「骨」が見える絵は、おかしくは見えないんですよね。
でも、
数年後には、絵もほとんど描かなくなり、全身骨格は
コンバットジョーの飾りに代わりはて、
いまではその知識は関節技くらいにしか活用しませんが、
絵はまだ好きですね。
自分で「下手の横好き」と言っていた職人少年ですけど、
先生は、それに対して、「好きこそものの上手なれ」だと
いってくださっていました。
よし、今日はちょっと、描いてみるとします。
てなわけで、番外編でした。