『つなげる?、つながる?』
みなさん、こんにちは。
水素職人、さいとうです。
さて、先日 思ったことを。
親戚筋の子が、ハンダ付けをやっていましてね。
夏休みの自由研究ってやつですね。
学校教材では無く、自分で1から組み立てていくものを使っておりましてね。
私自身も、一番初めての時はすでに配線が終わっていて、それに対応する電子部品をハンダ付けするってのから始めたもんですが、
今の子は、「ユニバーサル基盤」って、
自分で配線も作らなくちゃいけないのでやるんだ。
すごいな! と思ってみていましたらですね。
なんとも、おぼつかない。 ってか、
絶対、分かってないなコイツ。 ってのが、すぐに見えてきました。
聞くと、回路図も部品の特性も理解していない様子で、
なんとなく、「ここと、これをつないだら光るんじゃないか」って、見切りで始めたそうです。
いや、チャレンジは大事だけど、ちょっと調べようよ。と言うと、
ちゃんとネットから情報は取り出しているんですよね。
ただ、その情報がつながっていないんですよ。
単発の情報では、そんなことも知ってるのか! と驚くこともありました。
ハンダ付けのテクニックでも、そんなことをネットでは教えてくれるのか!
ってこっちが驚く程度。
習うより、慣れろ! 教本なんかあるわけない。
工業高校のにいちゃん方にコツを教わるってな感じで育った職人少年からしたら、今のネット情報は羨ましい限りです。
LEDを光らすだけの簡単な回路だったのですが、
出来るだけ安い部品をと思って、ネットで方々から買い集めたそうで、
必要な部品、道具は揃っているようですが、こちらも、
それらの情報がつながっていないんですね。
さほど、難しい仕組みではないので、
「回路」ってのを作らなくちゃいけないだよ。って説明するところから始めまして。
「回路」=回る路(みち)だよ。
電気が回るように線と部品を組み合わせないと、機能しないんだよ。
って話したら、えらく感心されましてね。
「だから、回路っていうんだね」って。 目をキラキラさせまして。
お、なにかこの子の、ひらめき回路、アハ体験ってのに貢献出来たのかなと思った瞬間であるとともに、
云10年前、自分も同じこと感じたな と思い出しました。
職人少年が「回路」って、そういう意味なんだ!! って思ったのは、これも、技術の先生に教えてもらった時だったと記憶しています。
でも、その時思い出していたのは、技術の先生の事ではなくて、
「回路」って語源をかんがえてまして、
英語から来た言葉なのかな?
日本語で、「回路」って言うと、最初に考えられるのは、
電子回路なのでしょうね。 英語で言うと「CIRCUIT:サーキット」ですね。
「サーキット」って聞くと、今度は、モータースポーツを思い浮かべるでしょうか?
「十勝」「筑波」「茂木」「袖ヶ浦」「富士」「鈴鹿」「セントラル」「TI」とかね。
あれも、グルグル回るから、サーキットなんですよね。
語源は、
CIRCUIT = CIRCU + IT
CIRCUが「輪っか」
ITがラテン語で、「進む」って意味だったと記憶しております。
輪を進む から、グルグル回る、回る路、ってんで「回路」
もともと日本語にはそういう考え方が無い時に、言葉ごと入ってきたんでしょうかね、だから、そのまま語源を直訳ってな感じの言葉。
日本文化の持つ、「なんでも、とりあえず受け入れる」って側面を表してて好きですね。 こういう受け入れ方。(ひょっとしたら、私の大いなるカン違いかもしれませんが)
そうそう、私の別名「水素職人」の水素も、
英語では、HYDROGEN
HYDROGEN = HYDRO + GEN
HYDROが「水」
GENが「生み出す」ってな意味でして、
水を生み出すもの から、水のもと、水の素、ってんで「水素」
ハイドロってのは、割と日本語【外来語】ってな感じで使われるようになっております。 水って意味でね。
GENって方は、関連語としては、
Generate=生み出す(動詞)
とか、
GENE = 遺伝子 とかね。
なんか、「元」「素」ってイメージできるでしょうか。
閑話休題。
で、結局、回路は作れましたよ。 だいぶ時間かかりましたけどね。
代わりにやってしまうわけにはいかないですから、なんどか遠回りしましてね。
プリント基板を買ってくるか? って申し出は断られましてね。
なかなか根性を見せてくれましたよ。
自分で配線までやるもんだから、文字通り「遠回り」の回路でしたけど。
とりあえず、やってみようって始めて、寄り道しながらでも、やり抜いたってのはたいしたもんです。
でも、事前に調べたら、「情報をつなげる」ってのも大事だよ、って教えてあげることが出来た日でした。